ブログ

狂犬病予防注射って必要なの?

みなさまこんにちは。

今年も残すところあとわずかとなりました。

年末年始の休診日をトップページに掲載いたしましたのでご確認くださいませ。

フードやお薬のご注文はお早めにお願いいたします。

 2022-2023年末年始

ところで先日、仕事終わりに家のNetFlixで〔●REC〕という映画を観ました。

10年以上前の映画ですがPOV視点(手持ちカメラ視点で臨場感がある)のはしりかなと思います。非常に面白かったです。

ソース画像を表示

ネタばれ注意ですが、10年以上前の映画だしいいかな?なかなか没入感のあるスプラッター映画です・・気になる方はぜひご覧ください。

内容としては狂気的な犬や人に噛みつかれて感染する「感染症」の映画で、かまれると絶命してしまうというものです。やや悪魔的な要素も含まれていますが、登場する獣医が感染した犬や人を見て「狂犬病のようだ」というシーンがありまして、僕もまさにその通りだと思いました。

今回の映画では「狂犬病」だという事にはなってないんですが、「狂犬病」も感染すると興奮したり幻覚を見たりと、ある程度似た事態になるかなと思います。

「狂犬病」は原因ウイルスであるリッサウイルスが感染した犬から噛まれることにより人に感染し、(その人が人を噛むという事はしないですが)発症すると100%死に致ります。助かることは決してありません。

RV

こんな恐ろしい病気がアジアを含む世界中で蔓延しています。

幸い日本は清浄国で、感染することは殆どないという事は非常に幸運なことです。

この清浄国である日本を守るために、犬とのスキンシップを安全に行うためにも狂犬病予防注射は非常に重要ですね!

ココロよしざき動物病院 H

健康診断がスタート

みなさまこんにちは

Instagram等ではすでに告知しておりますが、健康診断を開始いたしました。

非常に安く血液検査を受けれるいい機会かと思いますのでぜひご利用くださいませ。

まず、Lineを起動していただき、友達追加から @384unucf と入力

もしくはQRコードを読み取ってください。

わからない場合は受付にもQRコードがあるので、きいてください♪

Instaでの紹介

項目としてはシンプルなものから手厚いものまで様々ご用意してございますが、年齢や既往にあわせて選んでゆきましょう。項目としてこちらは一例でございます。CBC

CHEM

 

赤血球・白血球・血小板など、血糖値や腎臓(基本項目にSDMAを含む←ここ重要!!)、肝臓に中性脂肪、電解質など・・・

詳しくはLineに付けてあるクーポンをご覧くださいませ。

通常よりも破格に安く検査が可能ですのでぜひこの機会にご利用ください。

ココロよしざき動物病院 H

ひもの放置にはご注意を

 みなさまこんにちは。
最近寒くなってきましたね。
お家で過ごすことも増えて、お家の猫ちゃんと遊ぶ機会も増えたのではないでしょうか。
みなさまは猫ちゃんとどんなおもちゃで遊びますか?やはりひも状のおもちゃでしょうか。
そんな猫ちゃんの大好きなひもに危険が隠れていることをご存じですか?
今回はひも状のものに潜む危険をお伝えしようと思います。

では、どんな危険があるのでしょうか。
猫ちゃん、特に子猫はひもで遊ぶのが大好きで、手でつかんだり咥えたり夢中になって遊びます。
そして夢中なあまり咥えた拍子に誤って飲み込んでしまうことがあるのです。

実際につい最近、1歳に満たない子猫がひもを飲み込んでしまい来院しました。
その子は下の写真の赤い部分にあったひもを飲み込んでしまい、嘔吐を何回も繰り返していました。

E8772B22-F965-4D3F-9120-84114A6A4EC5(赤丸 : 元々ひもがあった場所)

でも、飲み込んで危ないのはひも状じゃなくても同じじゃないの?
たしかに異物を飲み込んでしまうのはひもでも他の形でも良いことではありません。
ただし、ひもを飲み込むことは他の物以上に危険なのです。
基本的におもちゃを飲み込んでしまった場合の対処は3つあります。

●薬によって吐かせる。

●内視鏡 (胃カメラ)で直接取りに行く。(全身麻酔必要)

●手術としてお腹をあけ、腸を切開して取り出す。(全身麻酔必要)

薬で吐かせるのが最もリスクが低く、手術が最もリスクが高いため
薬でだめなら胃カメラ、胃カメラもだめなら手術という風に進んでいきます。

 

しかし、ひもは例外なのです。
巾着をイメージしてください、巾着のひもを引っ張ると巾着はぎゅっと縮み、きつく縛られます。
ひもが入った腸はまさに巾着と同じなのです。
薬で吐かせたり、胃カメラで無理に取り出そうとすると腸が縮んでダメージを受けてしまいます。
そのためひもを飲み込んだ場合は基本手術前提での治療になってしまいます。

 

先程のひもを飲み込んでしまった猫ちゃんも手術で腸を切開してひもを取り出しました。次の写真は取り出したひもです。マイネームペン3本分くらいはあり、腸の8割ほどをこのひもが埋まっていました。

S__444825607

(手術によって取り出したひも)

 

この子は今は元気に過ごしていますが、やはり手術はしないに越したことはありません。
みなさまも猫ちゃん、特に子猫を飼われている方は、家を留守にするときに間違ってたべてしまいそうなものは放置せず片づけるなどして誤飲の対策をしてあげてください。

 

 

ココロよしざき動物病院 F

麻酔の日

来たる10月13日は「麻酔の日」です

今からなんと200年以上前、時は江戸時代の10月13日

「華岡青洲」が日本で世界初の全身麻酔での手術を行いました。

全身麻酔下で乳がんの摘出を行ったのです。

華岡青洲の肖像画

出展:江戸ガイド.com   https://edo-g.com/

華岡青洲はチョウセンアサガオやトリカブトをもとに麻酔の調合を行い麻酔の開発を行っていました。

町の野良犬で実験を繰り返し、いっときは野良犬がすっかり居なくなったらしいです。

家族も人体実験に参加し、献身的な(?)妻も副作用で失明したと言われています((+_+))

(今でいうアトロピン、スコポラミンという類の成分で、眼の瞳孔が開いてしまう作用があり、その影響であるとのことでした。学生時代にこの話を薬理学の授業で聞いたとき少々トラウマでした。)

そして遂にある程度の実用化が可能となり、全身麻酔での乳がんの摘出を世界で初めて成功させた歴史的な日なのです。

それから2世紀後の現代、麻酔の技術は大きく発展し、

意識を消失痛みの管理③有害な反射を止める④動かないように弛緩させる

という麻酔の目的を達成したからこそ手術の技術も進歩し、病気の治療の選択肢が増えたのだと思います。麻酔の日

激痛に耐えて手術を受けるなんて想像もしたくありません・・・

医学の発展に寄与した先人たちに感謝の気持ちを忘れてはいけないと思いました。

ココロよしざき動物病院 林

猫の風邪は眼を傷つける?

 

みなさまこんにちは。

ようやく台風が過ぎ去ってくれましたね。
みなさまの地域での台風の被害は大丈夫でしたでしょうか。
そして台風の影響なのか、涼しくなりましたね。
急に気温が変わったことで風邪などに注意しなくてはいけなくなりましたが、
猫ちゃんも人間と同じく風邪を引くのはご存じでしょうか。

風邪を引くとくしゃみや鼻水など猫ちゃんは人間と同じような症状も出ますが、
それに加えて結膜炎になり眼が充血したり、緑色の目やにが出てしまうことがあります。
そして何より、角膜という眼の表面を覆う膜を傷つけてしまう可能性があるのです。

〇原因は?
猫ちゃんの風邪は主に猫ヘルペスウイルスというウイルスが原因であることが多いです。
このウイルスが眼の表面に感染し、角膜を削ってしまうのです。

〇どうやって検査する?
角膜に出来た傷は検査によって確認することができます。
フルオレセイン染色といった特殊な液体を角膜表面に点眼しブルーライトで確認すると傷ついた部分が、以下の写真のように黄緑色に光ります。S__443359281

(フルオレセイン染色した眼)

 

〇治療法は?
基本的には、二次感染を防ぐ抗生剤とウイルスの増殖を防ぐインターフェロン製剤を点眼することになります。早めに治療を行うことで傷は基本的にすぐに治ります。
下の写真は点眼をして3日後の眼で、傷が明らかに小さくなっています。この後さらに四日後には完全に傷はなくなりました。

S__443359283

(3日後に再度染色した眼)

〇再発することはある?
このヘルペスウイルスですが、一度やっつけても完全には体から消えてはくれません。
三叉神経節という場所に潜伏してしまい、猫ちゃんの免疫が低下したり、ひどくストレスを感じたときなどにまた眼に感染してしまうのです。
そのため、一度かかってしまった子は眼の充血やくしゃみに注意してあげてください。

〇予防はできるの?
一般的な猫のワクチンには、この猫ヘルペスウイルスの成分は入っています。
しかし残念ながら完全に感染を阻止することはできないため、感染はしてしまいます。
ただし、現在流行している新型コロナウイルスと同じように感染後に重症化するのを防ぐことができますので、外出することが多い猫ちゃんは特にですが、外出しない子でも予防接種は済ませてあげてください。


猫ヘルペスウイルスはただの風邪ではありますが、こじらせてしまうと複雑になることがあります。くしゃみなどの症状が出た場合はぜひ病院に一度お越しください。

 


ココロよしざき動物病院 F

お腹を(大きく)開けない時代へ

みなさまこんにちは

院長のHです。

腹腔鏡の話をさせていただきます。

近年、腹腔鏡手術というものは獣医でもかなり浸透してまいりました。

当院においても腹腔鏡手術件数は増加しており、すっかりお腹を大きく開けることが少なくなりました。

「なんで今まで腹腔鏡が普及していなかったんだろう」

「なんで今までお腹を大きく開けていたんだろう」

と思うほど腹腔鏡手術は出血も少なく、低侵襲(負担が少ない手術)です。

適応範囲がまだ限られているのですが、将来的に増えてゆくと思われます。

先日、腹腔鏡手術で膀胱・尿道結石の手術がありましたのでその様子をご紹介したします。

S__21602308

 

小切開にて膀胱内にカメラ挿入

S__21602312目的の膀胱結石を確認S__21602311

 

吸引機でS__21602310

 

吸引!!S__21602309

 

除去していない結石が無いか入念に確認いたします。尿道までスコープを挿入します。

後は縫合して終了!

画面越しに手術をする新しい時代です。お腹の中が手術室ですね!

S__21643272

 

傷も小さく済みましたが、なにより術後に痛みが少なく楽そうなのがいいですね!

ココロよしざき動物病院 H

 

犬の膵炎という病気

 

みなさまこんにちは。
最近暑さが増してきたり、豪雨があったりと夏が猛威を振るっていますね。
さて、今回は犬にかなり多く発生する膵炎という病気についてお話していきたいと思います。

〇膵炎ってどんな病気?
膵臓とは小腸の隣にあり、主に脂肪を分解する消化酵素を小腸に出しています。
膵炎とは、その膵臓が火事みたいな状態である炎症を起こす病気です。

膵炎

〇よく見られる症状
嘔吐   ・食欲低下  ・下痢
・元気低下 ・発熱    ・腹痛 腹痛の犬

〇治療法はあるの?
膵炎には特効薬というものは存在しません。
しかし、膵炎は放置しておくと命を落とす可能性のあるこわい病気です。
基本的には火事が収まるまで火事の悪化や二次災害を防ぐことが治療になります。
・点滴による脱水の改善や栄養補給
・吐き気止めや下痢止めで症状の緩和
・炎症を引かせる薬
・脂肪分を控えて膵臓の負担を減らす
これらを行いながら火事が鎮火するのを待ちます。 
症状がなくなり炎症の数値が下がると治療終了になります。

ただし、一度膵炎になった膵臓にはダメージが残るため回復後も食事はなるべく脂肪分の少ない食事を気をつけてあげてください。

膵炎は適切に対処すればおさまる病気です。
しっかり症状に気づいてあげて病院で治療を行ってあげてください。

 

ココロよしざき動物病院 F

犬の耳そうじ

皆様こんにちは

ワンコの耳掃除、やってますか?

「耳掃除はやったことないや」という方も多いかもしれませんが、

ぜひ定期的に耳の中を見てみてください。赤みがあったり耳垢がたまり始めると外耳炎の始まりです。

外耳炎 黄色~茶色の耳垢はマラセチア(カビ)の可能性があります。

mimidani2

真っ黒な耳垢は耳ダニ(虫)の可能性があります。

犬の外耳炎は非常に多いトラブルで、悪化すると自浄機能も破綻し鼓膜が破れてしまうこともあります。

重度な外耳炎や堆積した耳垢の除去、中耳炎などの場合は麻酔下での耳掃除が必要となります。mimisouzi - コピー

具体的な耳掃除の方法は当院Instagramをご覧くださいませ!

簡単ではありますが洗浄方法を紹介してございますので、ぜひご覧ください。

Instagram

 

ココロよしざき動物病院 H

子猫を保護したら

みなさまこんにちは。

最近子猫を保護されたというかたがよくいらっしゃいます。
そこで今回は子猫を保護した時に気をつけたい病気をお話しようと思います。

<子猫を保護したときに気をつける病気>
・ノミ、マダニ
・耳ヒゼンダニ
・糞便内寄生虫
・猫ウイルス性鼻気管炎 (猫風邪)
・猫免疫不全ウイルス感染症 (猫エイズ)

〇ノミ・マダニ
 子猫・成猫に関わらず屋外で暮らしている猫ちゃんのほとんどは体にノミやダニがついてしまっています。そのため、保護したらシャンプーを行い、病院で出されるノミダニ駆除薬を付けましょう。

ノミ

〇耳ヒゼンダニ
  先程のダニは皮膚に付着しますが、耳ヒゼンダニはその名の通り耳の中に寄生し、子猫に多く感染します。耳の垢を採取し顕微鏡で確認することで診断できます。

〇糞便内寄生虫
 下痢や血便などの症状がなくても外で暮らしていた子は消化管に寄生虫を持っている可能性があります。確認するためには糞便検査をする必要があります。
可能であれば来院する際に糞便を持参していただけると詳しく虫卵検査をすることができます。

〇猫ウイルス性鼻気管炎 (猫風邪)
 保護した子猫が鼻水、くしゃみ、涙が多いなどの症状があれば猫風邪に感染している可能性が高いです。この病気は抗ウイルス剤で治療を行います。

〇猫免疫不全ウイルス感染症 (猫エイズ)
 子猫を保護した時に一番重要なのが猫エイズです。上記の4つは罹患していても治療で治すことができますが、猫エイズは完全に治すことはできません。
外で保護した子猫は親猫がワクチン接種していないため、親から猫エイズを感染している可能性があるため検査の必要があります。
しかし、子猫の猫エイズ検査には注意点があるため、以下の流れで行います。

猫エイズ検査のフローチャート

以上のように子猫を保護した場合は、少なくとも2か月は他の猫から隔離をしてからエイズ検査をします。そこで陰性であれば検査終了、陽性であれば生後6か月を過ぎた後に再検査を行う必要があります。

 エイズ感染ありの場合でも症状が出ない限りは治療の必要はありません。
しかし常にウイルスを排出している状態になります。
そのため、生涯他の猫との接触を断つ必要があります、
他にも猫を飼われている方はご注意ください。

子猫を保護した時に気にするべき病気のほとんどが他の猫にも感染します。
既に他に猫を飼われている方が新しく猫を保護する場合は必ず検査を行いましょう。

※当院では子猫の保護は取り扱っておりません。
 ご自身で飼育される方もしくは今後譲渡するための事前検査目的の方はご来院ください。
 飼育が厳しい方は保護施設へお問い合わせくださいますようお願いいたします。

 ココロよしざき動物病院 F

膝蓋骨脱臼

犬に多い膝蓋骨脱臼についてです。

小型犬に多い病気で、膝のお皿が左右にずれて脱臼してしまうのです。

子犬のころから発症することが多く、徐々に進行してゆく病気で注意が必要です。

我々はよく略称として「パテラ」と呼びます。膝蓋骨の事を英語でPatellaと表記するからです。

Patella

小型犬は体重が軽く、痛がっても歩行可能ですのであまり症状がない事も多いので気付き難いのですが、「関節炎」「前十字靭帯断裂」になってしまうリスクが高くなります。

ですのでパテラのワンコはあまり激しい運動はさせないほうが良いとお話させていただいています

猫では非常に稀です。

牛でも稀にあると聞いたことはありますが、歩けないし治療もできないようです・・・可哀そうですね・・

予防としては

①フローリングにカーペットをひいてあげる

②体重をあまり増やさない

すでにパテラが軽度にある場合「I→Z運動」を行う。➡これはやや難しいのでBlogでの説明は控えておきます。

一般的に手術は

①パテラが収まる溝の「滑車溝」を掘り下げる

②パテラが付着する「頸骨粗面」をカットして脱臼と反対側に少しずらす

③関節包を反対側に引っ張るように縫い縮める

④脱臼する側に牽引している筋肉を切離する

などなど・・・

非常に手順の多い手術となります。

滑車溝

↑滑車溝を掘り下げる「ブロックリセッション」

手術は結構疲れます・・・

P1450943

手術中は平気なんですが、終わると疲れがどっと出ます。

しかし無事に治ったワンコを見ると疲れも吹き飛びますよね!!くう手術後は2か月ほどの経過観察ののち、治療終了となります。

パテラは一生付き合う病気となる可能性があります。予防により進行を遅らせることが出来る可能性もあるので気になる方はお早めにご相談ください。

ココロよしざき動物病院 H