ブログ

胆管閉塞

こんにちは

院長のHです。

ワンちゃん、ネコちゃんに胆嚢のトラブルは非常に多く、悪化した場合は胆管閉塞や胆嚢破裂につながるケースが多くあります。

そうなってしまう前にお薬で治療したり、摘出するケースもありますが、突然破裂してしまったり閉塞してしまうケースもあります。チワワ, 犬, ペット, 小, かわいい, レース, 毛深い, 毛皮

今回はその1例です。9歳のチワワさん(写真はイメージです)

ぐったりして食欲廃絶、嘔吐するという事で来院されました。

血液検査では肝パネルが軒並み上昇しておりました。

 5779D7C3-46F6-479A-94E4-9A44F59C4438

超音波検査では胆嚢粘液嚢腫を疑いました。

I202006221719258950002

総胆管(赤線)は10㎜と重度に拡張しておりました。

I2020062217192558200012

これは胆管閉塞の可能性が非常に高く、命の危険がある状況です。

 

その日のうちに緊急手術を行いました。

OPE準備

黄疸によりお腹の皮膚はやや黄色くなっています。

OPE

胆嚢を切除し、総胆管の閉塞を解除し、命は取り止めました。

数日入院ののち、無事に退院することができました。

 胆嚢破裂、胆管閉塞はいざなってしまうと手術をしても助からないケースがあるので、

健康診断を行い早期発見、早期治療することが重要です。

ココロよしざき動物病院 H

 

 

心室中隔欠損

 

こんにちは

院長のHです。

今回はブリーダーさんから来た0歳1カ月のワンちゃんの心室中隔欠損症(VSD)の症例です。

仔犬(画像はイメージです)

ワクチン接種の際に心臓に雑音が聴取されました。心エコー図検査をしたところ、心室中隔欠損症(VSD)2型である事が分かりました。

心室中隔欠損症(VSD)とは生まれつき右心室と左心室の隔壁の穴が開いてしまっているため、短絡血流がおこるという病気です。

I202006031702306860001

I202006031702308440003

上は短絡血流の波形です。5m/sあるので肺高血圧症にはなっていなさそうです。この症例は心拡大が無いので治療の必要はなく、成長とともに自然閉鎖を待つことになります。

しかし短絡量が多い場合は外科手術を考慮します。

この病気は肺血流が増えてしまうので、肺高血圧症になってしまっている場合はその治療が必要になります。

若齢のワンちゃんに起こる心臓病は先天的な奇形が多いです。最近はペットショップに来る前にしっかり聴診されて来るケースが多いので殆ど見なくなりましたが、ブリーダーさんやお家で生まれた子は注意が必要です。

ココロよしざき動物病院 H