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椎間板ヘルニアとリハビリテーション

こんにちは

院長のHです。

「椎間板ヘルニア」はミニチュアダックスフントに非常に多い病気です。

ダックス特有の長~い背中の、腰あたりに好発するトラブルです。

背骨の間をつないでいるクッション材である椎間板の一部が上方に突出し、脊髄神経を圧迫しすることにより脊髄に障害を引き起こす病気です。

下の画像でいうところの赤いものがヘルニア、黄色いのが脊髄神経です。

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下は実際のCT画像ですが、赤矢印で示してある白い丸がヘルニアです。

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ある日突然下半身に麻痺が出るようなケースが多いです。痛みを伴う事も多く、重度な場合は手術で摘出を行います。

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これは実際に手術で摘出した髄核(ヘルニアの原因)です。P1190763

もともと麻痺が出ていたような重症度の高い子の場合は手術後にリハビリが始まります。P1190767

関節、筋肉が固まらないように膝や股関節、尻尾などの屈伸運動を行います。これはむくみの軽減などの効果もあります。

足先を軽くつまみ、引っ込め反射を誘発させ、神経を刺激してゆきます。

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麻痺の影響で足がすぐに裏返ってしまいますが、しっかり元通りに接地させて肉球が地面に着く感覚を思い出させます。

こういったメニューを毎日3回行います。

リハビリは長期に渡ることがありますので退院後はご自宅で行っていただくこととなります。

上の写真は実際に当院で手術した子です。発症した時は全く歩行困難でしたが、手術後2~3日でしっぽが動くようになってきました。我々スタッフもとてもうれしいです。これから段階ごとのリハビリメニューが待っています。また元気よく走れるように頑張ろう!

ココロよしざき動物病院 H

SFTS(重症熱性血小板減少症症候群)について

こんにちは。

今回は感染症のお話です。

新聞やニュースにもなったのでご存知の方もおられるかもしれませんが、

本年6月にネコちゃんを診察した広島県の獣医師がネコちゃんの体液からウイルス感染症重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が感染するという事例がありました。その獣医師は治癒しましたが、ネコちゃんは間もなく亡くなりました。

一般的にSFTSウイルス感染症はマダニが主な感染源ですが、このように動物から感染した例も複数確認されています。

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SFTSウイルスを持ったマダニや感染した動物は兵庫県内でも確認されていますので今後、人への感染も注意が必要です。

ペットへの感染を防ぐためには

●ネコちゃんはなるべく外へ出さず室内で飼う

●ワンちゃんもネコちゃんもノミ・マダニ予防を徹底する

また、万が一マダニが付着した場合は素手で触らず獣医師に相談するようにお願い致します。

ココロよしざき動物病院 H