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口腔の腫瘍

 

こんにちは

院長のHです。

今回ご紹介するのは口に悪性腫瘍が出来てしまったワンちゃんです。

はじめは口に腫れや出血があるということでご来院され、しこりが発見されました。

その後採取した組織での病理検査結果は「悪性黒色腫」すなはちメラノーマと呼ばれるものでした。

下顎マス

悪性黒色腫は非常に転移や再発をしやすいがんですが、幸いCT検査の結果肺転移はありませんでした。

外科手術が主な選択肢となりますが、外科手術を行う場合は顎の骨ごと切除することとなります。

放射線治療も選択肢のひとつです。低分割放射線治療といって週一回の照射となりますので、毎週放射線治療装置のある病院まで行っていただくこととなります。

LINAC

※画像は岐阜大学動物病院

このワンちゃんは外科手術が適応となり、下顎部分切除術が行われました。

下顎マス2

ドリルを使っての切除となりました。

ドリル

高齢ということでしたが手術を無事に乗り切ってくれました。術後もあまり外貌に変化は無く、摂食も問題なく、今のところ転移や再発も無く元気に過ごしております。今後は転移や再発が無い事を祈りつつ、定期チェックをしてゆく形となります。

最近は腫瘍の症例が増えています。完治が望めないケースも多く、治療方針の決定には非常に時間がかかります。

治療の選択肢も多岐に渡り、どれが正解ともいえない状況も多いです。飼い主様(ワンちゃん含め)、当院スタッフの二人三脚で理想的な治療方針を決定してゆこうと思います。

お気軽にご相談くださいませ。

ココロよしざき動物病院 H

 

2020年

皆様

新年あけましておめでとうございます。

本年もスタッフ一同飼い主様と動物のため全力を尽くしてまいりますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。

旧年は心臓病や腫瘍が非常に多かったと思います。

2019年最後の手術も皮膚の癌の摘出手術で、年始一件目の手術も顎の癌の摘出手術でした。

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セカンドオピニオンも多く、患者様の健康、病気に対する意識の向上を非常に感じる一年でした。

日進月歩で進歩する獣医療と高まる飼い主様のニーズにお答えすべく今年も精進してまいります。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

P1110310P1110380院長 H