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腹腔鏡手術

皆様こんにちは。

院長の林です。

非常に暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回も腹腔鏡についてのお話をさせていただければと思います。

 

 

 

※傷や手術中の画像があるのでご注意くださいませ。

 

 

 

最近、全国的にもかなりの方が腹腔鏡手術を選択されており、当院での腹腔鏡手術件数もかなり数が増加しております。

当院においても腹腔鏡での避妊手術(卵巣子宮摘出)や

ラパロ画像

ラパロ避妊

膀胱結石摘出手術なども可能です。

膀胱結石 膀胱結石2

消化管の全層生検や

肝臓の生検

肝生検

耳道腫瘍の切除

ミミチェック

鼻腔内の検査

鼻腔

など多岐にわたり腹腔鏡システムを応用した処置が可能です。

細い硬性鏡を使い、従来ではメスで開けなければならなかった場所を最小限の切開もしくは、切ることなく調べることが可能です。

硬性鏡

腹腔鏡手術 直後の傷の様子です。

ラパロ術後傷

2週間後の傷の様子です。

犬おなか

 上は抜糸した後の写真です。

どこに傷があるのかほとんどわかりません。

 傷が小さく、その子の痛みやストレスなどが非常に小さいので、非常にお勧めです。

従来であれば大きく切開していたところが、極めて小さい切開で済むので入院日数も少なく、早めに散歩など日常生活に戻ることができます。

適応できる症例には制限がございます。気になる方はお気軽にご相談くださいませ。

ココロよしざき動物病院 林

皆さん、こんにちは。
先日、歯科実習に行って来ましたので、そのご報告をさせて頂きます。

犬や猫では歯周病が多く、その背景には食事内容やストレス、寿命が伸びたことなどが原因と考えられています。

ところで皆さんは、歯周病は歳を取ると発生するものと思ってはいませんか?
ある調査では、2~3歳までに約8割の犬猫が歯周病に感染していると報告されています。
つまり、若い子だからといって油断はできません。

歯周病は歯周病菌が歯周ポケット内で増殖することで発症します。
歯周ポケット内で増殖した歯周病菌は血流に乗り、やがて肝臓や腎臓、心臓へ感染が拡大していき、全身性に影響を与えます。

こういった現状があることから、当院では歯周病治療に力を入れています。
歯周病治療では抜歯が必要なることがありますが、
どの歯を抜くか、どの歯を温存しておくかを判断する上で歯科レントゲンが必要になってきます。

当院では歯科用レントゲンを用いて、歯周病の評価を行っていますが、
抜歯が必要な歯かどうかを正確に評価するためには、レントゲン撮影の高い技術が要求されます。
頭の持ち方、照射角度、カセットの位置など、
一つでも疎かになると、きちんと歯周病の評価はできません。

photo14当院で使用している歯科用レントゲン

今回、私は歯科実習に参加し、
その歯科レントゲン技術のアップデートを行なってきました。

講師1人に対し、受講者はわずか8名と少人数で密度の濃い実習です。
頭蓋模型を使って、実際にレントゲンを撮影する実践的な内容で、歯科専門医直伝の撮影技術をしっかりと習得してきました。

 グラフィックス1

実習の様子です。
歯科専門医の講師が丁寧に撮影方法を伝授してくれています。

愛犬の歯を守るためには早期診断・早期治療が重要です。
・口臭が気になる
・歯肉が赤く腫れている
・歯石が付いている
これらは歯周病のサインです。

当院では歯科用レントゲンを用いて、丁寧に抜歯の必要性を評価しています。
このような症状が認められる際はお気軽にご相談ください。

ココロよしざき動物病院 Y

しっかり12月まで

皆さまこんにちは(^o^)丿

徐々に日差しも強くなってきましたね!

日によっては冷房が必要な時期になってきました

 

さて今回は、皆さんご存じかと思いますが

毎年していただいてるフィラリアの予防について

特に いつ(何月)まで続ければいいのか について

改めてお話したいと思います

 

まずフィラリアについてサッとおさらいを…

≪フィラリア症≫

フィラリアとは寄生虫の一種で、血管の中に寄生します((((;゚Д゚))))

なので見た目では寄生(感染)しているかどうかわかりません

確認の方法は、主に血液検査と心臓の画像検査を行い

もし検査で感染が確認されれば治療を、確認されなければ予防を行います

 

今回は予防についてお話ししたいので、治療について細かい内容は省きますが

治療は飼い主様にも感染したワンちゃんにもかなり負担の大きいものになるので

しっかりと予防されることをお勧めいたします

 

フィラリアの予防方法には種類があり

内服 (毎月) スポット(毎月) 注射 (年1回) の3種類があります

どの方法でも予防できますが

各々にメリットデメリットがございますので、詳しくは獣医師までご相談ください

(今回は説明の都合上、内服での予防を例にお話ししていきます)

 

ではここからが本題!

予防の薬 いつ(何月)まで続ければいいのか 問題

結論から言います

12月まで 続けましょう(^O^)

 

理由としては、

フィラリアはそもそも蚊が媒介する寄生虫なので

蚊がいるシーズンが予防時期となるのですが

予防薬の特性として内服した時点でしか予防効果はありません

つまり内服した時にフィラリアに感染していれば

それを駆除することで、感染を防ぐということになります

なので早い段階(10月、11月)で内服をやめてしまうと

それまでの期間は予防できたことになりますが

内服後に感染した場合に、そのフィラリアは駆除されず寄生し続け

翌年の春には治療をせざるを得ない状態になってしまいます

せっかく10月、11月まで予防したのに12月にしなかったことで

翌年の検査でフィラリア症と診断され、治療をすることになるのは避けたいですよね

ですから、しっかり12月まで予防は続けましょう(*^^)v

 

img03

 

 

ココロよしざき動物病院 V

肥満 気になっていますか?

皆様こんにちは。

院長の林です。

非常に気持ちのいい季節となりました。

最近遊びに行ったスポットは猪名川町の多田銀山です。

坑道も見学できますが、ひょっとするとペットを連れての見学はだめだったかもしれません。。。

S__6119432

ちょっと怖くて面白い隠れスポットだと思います。

駐車場ありますが少し歩きます。ぜひ。

今回は愛犬・愛猫の肥満に関するTOPICです。

スライド158 スライド159 スライド160 スライド161 スライド162

 

猫ちゃんのカロリー計算も同様となります。

これは個体差がありあくまで目安となりますが、ぜひお試しくださいませ。

ココロよしざき動物病院 H

猫の痛みに気づいてあげよう

皆様こんにちは(^_^)/

 

今回は、意外と多いけどあんまり知られていない猫の変形性関節症という疾患についてお伝えしたいと思います

 

変形性関節症(OA)とは、関節やその周囲の組織が文字通り変形し、慢性的な疼痛や活動性の低下を生じる疾患です

 

とあるデータでは、1歳以上の猫のなんと74%、12歳以上では90%もの猫にOAの疑いがあるといわれています\(◎o◎)/!

 

そのまま気づかずにOAが続くと関節の状態は悪化し、痛みがどんどん酷くなっていく恐れがあります(>_<)

 

そこで日常のちょっとしたしぐさの変化からOAのサインをみつけましょう!

 

①階段の上り下り

 うさぎ跳びのように跳ねるように上る、体を横にして一段ずつ下りる

 

②高い所へ飛びのるとき、高い所から飛び下りるとき

 飛び乗る前・飛び下りる前に躊躇する、前足を伸ばしてから後ろ足を引き付ける

 

③物を追いかけるとき

 途中でゆっくりになったり、休憩が多くなる

 

④走るとき

 全体的に動きが遅く、歩いたり早歩きしたりする

 

これらのしぐさは、日頃からよく観察することで気づくことができます

 

“あれ?うちの子もしかして…?”とか“これはどうなんかな…?”とか思われた方がいれば気軽にご相談ください(^O^)

 

 

ココロよしざき動物病院 V

春の健康診断が始まりました。

みなさまこんにちは。

暖かい日差しが心地よい季節となりました。

また今年も春の健康診断がスタートいたしました。

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下記のように4つのコースに分かれております。

4違いの一つをご紹介いたします。

「安心コース」・「安心コース+甲状腺」・「しっかりコース」にはSDMAが含まれております。
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SDMAとは、腎臓病を早期に発見することができるマーカーです。

 

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従来の健康診断のようにBUN(尿素窒素)、Cre(クレアチニン)の測定では遅すぎますが、

SDMAでは初期の腎不全でも検出が可能となっております。
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ぜひこの機会にご利用くださいませ!

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うんちに、、虫???

みなさまこんにちは

3月に入り春の装い、、、

とはいかず、まだまだ寒い時期が続いておりますね。

 

さて、今年も予防のシーズンがやってまいりました。

狂犬病予防ワクチン、フィラリア検査及び予防薬、ノミ・マダニ予防薬

たくさん予防がありますね。

 

その中でも今回はノミに関わる内部寄生虫のお話をしたいと思います。

 

ノミも寄生虫の一種ですが、外部寄生虫という体の表面に寄生するタイプの寄生虫で

基本的に体の中(内部)には寄生しません。

しかし、ノミが寄生することで体の中にノミとは別の寄生虫が感染することがあります。

これです↓

IMG_5824

 

 

ん?ナニコレ?、、ゴマ?米粒?(。´・ω・)?

 

一見、虫には見えませんが、これは虫です!Σ( ̄□ ̄|||)

 

俗に“サナダムシ”といわれ、正式名称は“瓜実条虫”という内部寄生虫の一種です。

この瓜実条虫は、ノミの体内で成長し犬や猫がグルーミングなどで

体表にいるノミ(瓜実条虫を体内に持ったノミ)を体内に取り込むことで感染します。

そしてこの瓜実条虫、、、

なんと人にも感染します。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

大人がノミや瓜実条虫そのものを口に入れることは少ないかと思いますが

乳幼児などの小さなお子様はその可能性がないとは限りませんので

小さなお子様がいらっしゃるご家庭ではより一層気になりますよね。

 

人も動物もまれに軟便や下痢の症状を発症することもありますが

ほとんどが無症状なので

画像のようにうんちの中や周りに白い粒として発見されるか

あるいはお尻周りや床に干からびて黄変した粒が発見されるか

どちらかで認識されることがほとんどです。

 

もし瓜実条虫と診断されたら

治療としては瓜実条虫とノミの両方の駆除をする必要があります。

各々をお薬で治療する場合もあれば

両方を同時に駆除できるお薬で治療する場合もあります。

その都度、その子に合った治療法をお伝えしていきます。

 

ちなみに、、、もうお気付きの方もいると思いますが

瓜実条虫はノミを介して感染するなら

ノミ予防をしっかりしておけば瓜実条虫には感染しないのでは?

はい! まさにその通りです!

ノミの予防をすることが結果的に瓜実条虫の感染予防もすることにつながっていきます。

 

なので、今回このブログで私がお伝えしたいことは

これからの時期、ノミ・マダニ予防もしっかりしていきましょう!(`・ω・´)シャキーン

ということです!

気になることがあれば、お気軽にご相談くださいね!

 

では今回はこの辺で!(^^)/

 

ココロよしざき動物病院 V

2022年度の手術実績

みなさまこんにちは、

2022年度の手術実績を更新いたしました。

ぜひご覧くださいませ。

手術について | ココロよしざき動物病院 (ah-cocoro.com)

2022年の特徴として「腹腔鏡手術」の件数がかなり増加したことです。P1420315-2

「腹腔鏡手術」は痛みや出血の量、合併症の頻度が非常に少なく、低侵襲な手術でございます。

外気を腹腔内に入れることなく、体内の臓器も腹腔外に出すことなく手術を行うことができます。

おなかの中が「手術室」ですね!

また、当院はその他様々な手術に対応しておりますが特殊なケースは各専門家への紹介も行っております。

僧帽弁形成術等の心臓外科に関しては近畿動物医療研修センター附属動物病院

複雑な骨折等の整形外科手術に関しては川西市のミネルバ動物病院をご紹介いたします。

2次診療施設(各分野の専門家)と連携し、今後も「動物にやさしい治療」を実践し、宝塚の動物医療に貢献して参りたいと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ココロよしざき動物病院 林

 

 

退職のご挨拶


みなさまこんにちは。
獣医師の藤本です。

このたび私事ですが、1月28日をもちましてココロよしざき動物病院を退職させていただくことになりました。
突然のことで大変ご迷惑をおかけいたします。
この2年間多くのことがありました。病気の診断や治療法に悩まされるときもありましたが、治療が功を奏し、動物たちが元気になった際に頂くオーナー様からの感謝の言葉を励みに日々診察させていただいておりました。
ここで得た知識や経験を活かして、1頭でも多くの命を救える獣医師になれるように日々精進していきたいと思います。

みなさま、短い間でしたが大変お世話になりました。
本当にありがとうございました。

ココロよしざき動物病院 F

歯周病を無視すると危険!!

 

みなさまこんにちは。
普段お家のわんちゃんの歯磨きはできているでしょうか。
2歳以上の犬の80%は歯周病の徴候があると言われています。
重症度は異なりますが、歯周病は歯についた歯垢・歯石の量と付着期間の長さなどに影響されるため、歳を重ねるごとに悪化していってしまい、10歳を超えてくるとほとんどの犬たちが重度の歯周病になってしまいます。 
今回はその歯周病がどんな悪影響を及ぼすのかお話します。

歯周病になると何が危険?
歯周病とは歯垢・歯石の中の歯周病原菌が、歯の周囲の骨をどんどん溶かしてしまう状態のことを言います。
口と鼻の間を隔てる上顎の骨は1~2mm程度、下顎も場所によっては2mm以下しかありません。そんな骨たちが溶かされると口と鼻が中で繋がってしまったり、下顎が折れてしまったりします。 
口と鼻が中で繋がると、歯周病原菌が鼻に常に流れ込むことによって、鼻水・くしゃみが止まらなくなってしまいます。
それだけではなく、歯の根っこに溜まった膿が原因で皮膚に穴が開いてしまうことがあるのです。下の写真は実際に溜まっていた膿の写真です。

口腔鼻腔

膿が溜まると熱が出て、ご飯も食べられなくなります。治すには歯周病になった歯を全部抜かなくてはいけません。歯周病の抜歯は長時間の麻酔や出血でわんちゃんに負担がかかります。
また、費用面でのオーナー様の負担も少なくありません。
こういった負担を少しでもなくすために、日頃のデンタルケアを心がけてあげてください。

ココロよしざき動物病院 F