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ひもの放置にはご注意を

 みなさまこんにちは。
最近寒くなってきましたね。
お家で過ごすことも増えて、お家の猫ちゃんと遊ぶ機会も増えたのではないでしょうか。
みなさまは猫ちゃんとどんなおもちゃで遊びますか?やはりひも状のおもちゃでしょうか。
そんな猫ちゃんの大好きなひもに危険が隠れていることをご存じですか?
今回はひも状のものに潜む危険をお伝えしようと思います。

では、どんな危険があるのでしょうか。
猫ちゃん、特に子猫はひもで遊ぶのが大好きで、手でつかんだり咥えたり夢中になって遊びます。
そして夢中なあまり咥えた拍子に誤って飲み込んでしまうことがあるのです。

実際につい最近、1歳に満たない子猫がひもを飲み込んでしまい来院しました。
その子は下の写真の赤い部分にあったひもを飲み込んでしまい、嘔吐を何回も繰り返していました。

E8772B22-F965-4D3F-9120-84114A6A4EC5(赤丸 : 元々ひもがあった場所)

でも、飲み込んで危ないのはひも状じゃなくても同じじゃないの?
たしかに異物を飲み込んでしまうのはひもでも他の形でも良いことではありません。
ただし、ひもを飲み込むことは他の物以上に危険なのです。
基本的におもちゃを飲み込んでしまった場合の対処は3つあります。

●薬によって吐かせる。

●内視鏡 (胃カメラ)で直接取りに行く。(全身麻酔必要)

●手術としてお腹をあけ、腸を切開して取り出す。(全身麻酔必要)

薬で吐かせるのが最もリスクが低く、手術が最もリスクが高いため
薬でだめなら胃カメラ、胃カメラもだめなら手術という風に進んでいきます。

 

しかし、ひもは例外なのです。
巾着をイメージしてください、巾着のひもを引っ張ると巾着はぎゅっと縮み、きつく縛られます。
ひもが入った腸はまさに巾着と同じなのです。
薬で吐かせたり、胃カメラで無理に取り出そうとすると腸が縮んでダメージを受けてしまいます。
そのためひもを飲み込んだ場合は基本手術前提での治療になってしまいます。

 

先程のひもを飲み込んでしまった猫ちゃんも手術で腸を切開してひもを取り出しました。次の写真は取り出したひもです。マイネームペン3本分くらいはあり、腸の8割ほどをこのひもが埋まっていました。

S__444825607

(手術によって取り出したひも)

 

この子は今は元気に過ごしていますが、やはり手術はしないに越したことはありません。
みなさまも猫ちゃん、特に子猫を飼われている方は、家を留守にするときに間違ってたべてしまいそうなものは放置せず片づけるなどして誤飲の対策をしてあげてください。

 

 

ココロよしざき動物病院 F

麻酔の日

来たる10月13日は「麻酔の日」です

今からなんと200年以上前、時は江戸時代の10月13日

「華岡青洲」が日本で世界初の全身麻酔での手術を行いました。

全身麻酔下で乳がんの摘出を行ったのです。

華岡青洲の肖像画

出展:江戸ガイド.com   https://edo-g.com/

華岡青洲はチョウセンアサガオやトリカブトをもとに麻酔の調合を行い麻酔の開発を行っていました。

町の野良犬で実験を繰り返し、いっときは野良犬がすっかり居なくなったらしいです。

家族も人体実験に参加し、献身的な(?)妻も副作用で失明したと言われています((+_+))

(今でいうアトロピン、スコポラミンという類の成分で、眼の瞳孔が開いてしまう作用があり、その影響であるとのことでした。学生時代にこの話を薬理学の授業で聞いたとき少々トラウマでした。)

そして遂にある程度の実用化が可能となり、全身麻酔での乳がんの摘出を世界で初めて成功させた歴史的な日なのです。

それから2世紀後の現代、麻酔の技術は大きく発展し、

意識を消失痛みの管理③有害な反射を止める④動かないように弛緩させる

という麻酔の目的を達成したからこそ手術の技術も進歩し、病気の治療の選択肢が増えたのだと思います。麻酔の日

激痛に耐えて手術を受けるなんて想像もしたくありません・・・

医学の発展に寄与した先人たちに感謝の気持ちを忘れてはいけないと思いました。

ココロよしざき動物病院 林