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一昨年、長年連れ添った老猫を亡くしてから一年半が経とうとしています。最近もう一匹の猫も一人でさみしそうだし、新しい子いたら飼おうかなと考えておりました。

そんな中、何気に里親募集のサイトを眺めていると、なんと亡くなった老猫とそっくりな三毛柄の子猫がいるじゃないですか。これもなんかの縁なのかなと思い、早速里親さんに連絡をしたところ快諾していただけました。なにやらお伺いすると大雨の日にトラックの下でみゃーみゃー泣いている生後1週間くらいの2匹の子猫を保護されたとのこと。

ご自身はすでに猫を飼っており、1匹は飼うことができるが、2匹いっぺんには無理そうなので、残りの子を里親募集していたそうです。

受け取り当日は病院に2匹とも連れてくださり、三毛柄の1匹を譲りうけました。柄は違うけどそっくり顔の2匹が成長していく過程を見ることは楽しみで、その後も里親さんとはやり取りを続けていました。里親さんの所は子猫にすでに「うみ」ちゃんと名づけてかわいがられ、健やかに育つ姿をメールでいただいておりました。

それから2週間くらい過ぎたでしょうか、まだ自分の譲り受けた子猫に命名しかねていたある日、メールがきました。

「こんにちは、残念な報告です。今日うみが天国に行きました・・」

あまりにもはかなすぎる命、先日まであんなに元気な姿だったのに、仕事柄、子猫の命のともしびは弱々しいものとは十分知ってはいましたが、あまりにも突然に自分の姉妹猫に降りかかってくるとは思ってもみませんでした。里親さんもすごくかわいがっていたので、なおさら胸が締め付けられました。

里親さんが車の下から保護しなければ、おそらく2匹ともそのうち亡くなっていた事と思います。

私は心に刻みました。これからは逝ってしまった姉妹のうみちゃんの分まで、この残った子猫がその20年弱の生涯を終える時まで、必ず大切にそばにいてできる限りの事をしようと  一人の飼い主として、獣医師として。

そして私はこの時、自分の猫に「海(うみ)」と命名しました

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                 海

ココロよしざき動物病院 B