こんにちは
院長のHです。
猫ちゃんには心筋症という心臓病があります。
若い子に多く、症状も無く、聴診で分からない場合もある恐ろしい病気です。
たいていは気づかれず水面下で進行し、心不全になり発見されるのでオカルト心筋症とも言われています。
以下はそのひとつの閉塞性肥大型心筋症の3歳の猫ちゃんです。
心臓に異常な突起物があり、大動脈への血流を妨げ、心筋は徐々に肥厚してゆきます。
心電図上では電位が高くなっており、例えるなら調子の悪いエアコンの電気代がかなりかかってるイメージです。
下は正常な猫ちゃんの心電図です。赤〇の波形を比べてみると明らかに電位が高くなっているのがお分かりいただけると思います。
心拍を落とすβブロッカーの内服で治療をしてゆくことになります。
この子は早期発見できたケースです。先ほどもお伝えしたように多くの場合心不全で危ない状態で発見されます。
3歳くらいの猫ちゃんが急性心不全になるケースは後を絶ちません。
若い子でも健康診断をぜひお勧めします。その場合は「心臓の検査」も忘れずに!