外耳炎に悩まされたことのあるワンコは多いと思います。
耳の中は覗きにくく、直接見えないので異変に気付きづらく、注意が必要です。
そんな外耳炎、実はアレルギーやアトピーが原因である場合が多いのです。
外耳炎に罹患した犬の90%でアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの関与が認められているとの報告があります。
さらに、そのアトピー性皮膚炎・食物アレルギーの患者さんの半数近くは最初に病変が現れる場所が耳であり、まれに耳にしか症状が現れないこともあるとも言われています。(Jennifer L,Motousek the veterinary clinics of North America 2004)
すなはち、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーの早期発見のためには若いうちから耳はマメにチェックすべきであるという事です。
下はオトスコープで見た外耳道の画像です。
↑これは正常な外耳道です。奥にはきれいな鼓膜が見えます。
↑食物アレルギーのワンコの外耳炎です。黄色い耳垢が鼓膜の周囲に集まっています。
↑こちらは非常に悪化した外耳炎です。ボコボコに過形成が見られます。こういったケースではより耳垢が溜まりやすくなります。
耳を定期的にチェックすることは非常に重要です。
自宅では定期的に耳を覗き、耳垢が出てきている場合は指の届く範囲でティッシュで優しく取り除くようにしてください。
基本的に奥のほうを綿棒で掃除する必要はありません。洗浄液はVirbac社のエピオティックペプチドがお勧めです。洗浄効果が非常に高く、皮膚にやさしいです。洗浄方法はHPをご覧ください。詳しくムービーで説明してあります。
奥からどんどん黒い耳垢が出てくる場合や赤くはれている場合は病院での治療が必要な場合があります。慢性再発性の場合はアレルギーの関与の可能性もあるので、ご相談ください。
ココロよしざき動物病院 H