こんにちは、いよいよ7月に入り、梅雨の季節がやってきました。
湿気が多くなるこの時期は、動物たちにとっても特別なケアが必要です。
今回は、梅雨の時期に特に多く見られる「外耳炎」についてお話ししたいと思います。
外耳炎とは?
外耳炎は、耳の外耳道に炎症が起きる病気です。
炎症が起きる原因は様々ですが、梅雨の時期に増えるのは湿気が関係しています。
湿度が高いと、耳の中が蒸れて細菌や真菌が繁殖しやすくなり、それが炎症を引き起こすことが多いです。
外耳炎の症状
外耳炎になると、以下のような症状が見られます
・耳をしきりにかく
・頭を振る
・耳から異臭がする
・耳が赤く腫れる
・耳から分泌物が出る
飼い主さんがこれらの症状に気づいたら、早めに動物病院に連れてきてください。
早期発見・早期治療が重要です。
外耳炎の予防方法
外耳炎を予防するために、次のようなケアを心がけましょう。
①清潔に保つ
まずは耳の中を定期的にチェックし、清潔に保つことが大切です。
耳の表面は非常に繊細なので、指で届く範囲で結構ですので、優しく掃除してあげてください。
②しっかり乾燥させる
そして、乾燥させることも大切です。
シャンプー後や水遊びの後は、耳の中をしっかり乾かしましょう。
湿ったままにしておくと、細菌が繁殖しやすくなります。
③早期発見をするためには
このように日常で外耳炎に対するケアを行っていたとしても、
初期の外耳炎であれば、その存在を見逃すことはあります。
外耳炎を早期に発見するためには動物病院で定期的に耳のチェックを受けることも大切です。
当院では高性能なビデオ耳鏡による耳の検査が可能です。
高画質な映像を記録できるため、耳の中を詳細に観察し、耳垢や異物、腫瘍の存在を早期に発見することができます。
外耳炎の治療方法
外耳炎が発症してしまった場合、適切な治療が必要です。治療方法は以下の通りです
①洗浄
耳の中をきれいに洗浄し、細菌や真菌を取り除きます。
当院ではビデオ耳鏡を用いることで、
細かな汚れを見落とすことなく掃除をすることができます。
②薬の投与
抗生物質や抗真菌剤、抗炎症薬を使用して、
原因を断ち切りながら痒みの元となる炎症を抑えます。
投与方法は症状のひどさやワンちゃん、ネコちゃんの性格によって、
点耳薬や内服薬を使い分けることがあります。
③継続的なケア
外耳炎は治療が長引いてしまうことや再発を繰り返すことも多い病気です。
治療が始まっても、しばらくの間は耳の状態を観察し、
獣医師の指示に従ってケアを続けることが重要です。
最後に
梅雨の時期は湿気が多く、外耳炎を引き起こしやすい環境です。
飼い主さんが日頃から耳のケアを心がけることで、ペットが快適に過ごせるようになります。
何か気になる症状があれば、ひどくなる前に早めご相談ください。
ココロよしざき動物病院 獣医師 Y