レプトスピラ症にご注意~西宮・宝塚でも感染報告があります~

犬のレプトスピラ症にご注意ください ~宝塚市・西宮市でも感染報告があります~

近年、犬のレプトスピラ症への関心が高まっています。

レプトスピラ症は、ネズミなどの野生動物が保有する細菌によって引き起こされる感染症で、犬だけでなく人にも感染する「人獣共通感染症」です。

当院のある宝塚市・西宮市周辺においても、昨年複数の感染報告があり、決して遠い地域だけの病気ではありません。

1.レプトスピラ症とは?

レプトスピラ症は、レプトスピラ属菌という細菌による感染症です。

感染したネズミや野生動物の尿によって汚染された水や土壌に接触することで感染します。

病原性レプトスピラの電子顕微鏡像の画像

画像:JIHS感染症情報提供サイトより

犬では、

・発熱
・元気消失
・食欲不振
・嘔吐や下痢
・黄疸
・腎不全
・肝障害

などの症状がみられます。

重症例では命に関わることもあり、早期診断と早期治療が非常に重要です。

2.感染源は身近に存在しています

レプトスピラ症というと、山や川へ遊びに行く犬だけの病気と思われがちですが実際には住宅街でも感染のリスクがあります。

2024年の報告では、東京都中心部で捕獲されたイエネズミ170匹を調査したところ、70匹(41.2%)からレプトスピラが分離されました。

分離された菌株のほとんどは、犬で重症化を引き起こすことが知られているIcterohaemorrhagiae血清群でした。

(参考:小泉信夫ら(2024)東京都中心部のイエネズミのレプトスピラ保有状況調査)

この結果からも分かるように、レプトスピラは都市部にも広く存在している可能性があります。

どのような場面で感染するの?

犬は以下のような場面で感染することがあります。

・散歩中に水たまりの水を飲む
・川や池で遊ぶ
・湿った土壌を舐める
・ネズミが生息する環境を歩く
・ネズミの尿で汚染された場所に接触する

特に雨の後は細菌が広がりやすいため注意が必要です。

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3.レプトスピラ症はワクチンで予防できます

レプトスピラ症の最も有効な予防法の一つがワクチン接種です。

現在、日本で使用されている10種混合ワクチンには複数のレプトスピラ血清群に対する予防効果が含まれています。

当院では、

・山や川によく行く犬
・キャンプやアウトドアを楽しむ犬
・ドッグランを利用する犬
・住宅街でもネズミの生息が疑われる地域に住む犬

には、10種混合ワクチンを積極的におすすめしています。

4.まとめ

レプトスピラ症は重症化すると命に関わる感染症です。

また、人にも感染する可能性があるため、犬だけの問題ではありません。

近年の調査では都市部のネズミからも高率にレプトスピラが検出されており、宝塚市や西宮市周辺でも感染が報告されています。

愛犬を守るためにも、レプトスピラ症の予防について一度見直してみませんか?

ワクチン接種の必要性や愛犬の生活環境に応じた予防方法については、お気軽に当院までご相談ください。