みなさま、こんにちは
大阪万博も終わり、気候も過ごしやすく…というよりむしろ肌寒くなってきましたね
今回は子犬や子猫でたまに見られる寄生虫のお話を少ししたいと思います
“腸トリコモナス”
人では“膣トリコモナス”というものがあり、同じトリコモナスという病名ですが、その原因となる寄生虫とは似て非なるものです(なので腸トリコモナスが人に感染することはないとされています)
あまり多く見られる寄生虫ではないですが、文字通り腸に寄生する原虫といわれる類の寄生虫でして、子犬や子猫でペットショップにいた頃からお腹の調子が良くなかったり、あるいはご自宅にお迎えされてからお腹の調子が良くなかったりするような場合に見つかることがあります
しかし、なかには全く症状なく固形の便をしてる子犬や子猫でも見つかることがあり、それを知らずにいると多頭飼育の場合、ほかの子に感染するおそれもあるので注意が必要です
診断方法としては便検査(便を採取し顕微鏡で確認)するのが一般的ですが、実際に顕微鏡での検査では見つけられないケースもあり、疑わしいけど見つけられない場合にはPCR検査(外部の検査機関に依頼)することで診断することもあります
画像は無症状の子猫から検出されたものです(赤丸していないところにもたくさんのトリコモナスが見られます)
治療は基本内服での治療で、有効的な反応であれば5~7日ほどで症状の改善が見込まれます
長期感染化すると症状がなくとも発育障害などがみられることもあるので、確実に治療することが大事です
子犬や子猫を新しくお迎えされた際には、お腹の調子が悪くなくとも、便検査もするようにしましょう
ココロよしざき動物病院 V




